条文に慣れる
社労士試験は、法律の試験です。
一般常識科目では、法律だけではないところからも出題されます。
しかし、ほとんどが法律の条文に関連して、出題されています。
したがって、当然、条文に慣れる必要があります。
勉強をはじめて最初の1、2年は、きちんと条文を読む余裕がありませんでした。
使っていたテキストは、非常に簡潔にまとめられていて、必要最低限の事項の記憶には
とても役立ちました。
ただ、主要な条文であっても、条文の全てが記載されているわけではありませんでした。
最初のうちは、最低限の事項を覚えるのに必死だったので、それで良かったと思います。
しかしその後、「覚えた事項が、条文になるとピンとこない」という、悲しい事態が
生じるようになりました。
例えば、選択式で「自分が覚えた言い回しと違うから、正答に見えない」とか、
択一式で「条文の表現が自分の記憶と違うから、バツ問だと思った」とか…
せっかく記憶しているのに、出題された問題をみて、そのことが書いてあると
気づかないのは、非常にもったいないと思いました。
特に、本試験では緊張して、普段は気にならない言い回しが気になることがありました。
そこで、社労士受験六法などで、条文を確認するようになりました。
社労士受験六法は、テキストや問題集に比べると、使用頻度は高くありません。
その後使ったテキストには、主要な条文が載っていたので、社労士受験六法は
必要はないと思いました。
また、上記のような混乱が生じていない方や、過去問をこなしてカバーできる方は、
特にケアする必要はないかもしれません。
社労士受験六法は、条文を読み込んでいないと正解に結びつけられないタイプの方に、
おススメします。
ちなみに、テキストに条文が載っていた方が良いかというと、
必ずしもそうとは限りません。
テキストにたくさん条文が載っていると、それだけボリュームが多くなります。
時間がなくて、効率的に覚えたいときは、簡潔にまとめられている方が良いでしょう。
そもそも、法律の勉強をするのがはじめてで、条文独特の表現に慣れていない方は、
慣れる必要があります。
例えば( )の中に( )があったりすると、どのカッコがどこまでなのか、
分からなくなります。
「および」とか「または」でつながれた長い文章は、何と何が並列なのかを
理解しなければなりません。
基本的なことでも、気になりはじめると、理解するのに時間がかかります。
「テキストを読み込んで、問題を多くこなしていたら、自然と条文に慣れていた」
というのが理想かもしれません。
社労士試験は法律の試験であることを忘れず、条文独特の表現に惑わされないよう、
条文に慣れるようにしましょう。